『At Home At The Zoo』

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日時 2010年6月19日 ソワレ

作  Edward Albee

演出 千葉哲也

出演 堤真一 小泉今日子 大森南朋

場所 シアタートラム






第1部 ホームライフ (Homelife)・・・・・・・・・ピーター 堤真一 ・ アン 小泉今日子

第2部 動物園物語 (The Zoo Story)・・・ピーター 堤真一 ・ ジェリー 大森南朋


上演時間は2時間弱。休憩なしです。
初のシアタートラム。
こじんまりとしていて、客席と舞台の距離がとても近く、客席も斜度があるので、前の人が全く気になりませんでした。素敵な劇場♪ 今回は、舞台サイドにも2列の席が設置されていて、3方向から舞台を囲む形に。でも、横の席の人たちは、ちょっと見づらかったんじゃないかなという気がします。
最後は役者さんたち、3方向に向かって丁寧にお辞儀されてたけど・・・。

1960年に書かれた一幕劇『動物園物語』に、半世紀を経て新たな一幕が加えられた・・・ということで、第二部の戯曲のみ読んで行きました。

・・・・が、良くわかりませんでしたというのが正直なところ。

『どうしてそうなっちゃうの??』とクエスチョンマークが浮かびました。
いろいろ考えさせられます。

単純でなく、いろいろな見方ができるということや、古さを感じさせず現代でも起こりうると思わせるところが、この戯曲の魅力なのでしょう。

今回は、この『動物園物語』へ至る前段として、ピーターの家庭を描く『家庭生活』が加えられ、上演されるとこのことで。
もう一幕書き加えられることによって、より理解がしやすくなるのかな?と期待しながら舞台に臨みました。



観終わると、戯曲で読むと分からなかった部分が少しわかったような。
でも、やっぱり「?」が残る。
心では何となく感じているのですけど・・・。
もっと回数を重ねて上演されると、心にじんじんと響くのかな?
また後日もう一度観る機会があればなあ・・・・と強く思いました。
もう一度観て、考えたくなる舞台でした。

観終わった後も、すごく考えた。
こんなに観終わった後に考える舞台も、私にとっては珍しい。


第一部の『ホームライフ』。
温厚で知的な夫、ピーター。出版社の役員を務め、ニューヨークで裕福な生活を送る中年夫婦。
妻のアンが『話があるの・・・』と切り出す。本に夢中の夫。

二人の会話は、遠まわしで、きわどい会話をしつつも、なかなか本音には触れない。
・・・が突如妻は、激しく夫を責め始める。
『動物になって・・・』と。
何不自由なく、幸せな生活を送ってるのに、「何か足りない」と思ってしまう。
それは贅沢なことだと本人も分かっている。でも、言わずにいられない・・・。
だけど、家庭を壊す気持ちもない。

そんなアンの様子には、共感を覚えました。

キョンキョン、可愛らしかった。どぎつい台詞がいっぱいでびっくりしたけど。
堤さん演じるピーターを責めつつ、愛情を表現する時は、さりげなくラブラブで。
声がとても可愛らしくて。
40を過ぎた今もなお、『キョンキョン』と呼ばれるにふさわしい可愛らしさをお持ちです。

夫も夫で、家族のためと思っていたし、幸せだと思っていた家庭生活が、
妻にとっては、そうではなかったのか?とショックを覚える。

堤さん演じるピーターという人物は、のほほんとしていて、ユーモアがあるのだけど、
妻や家族の気持ちには鈍感・・という気がしました。
家族の幸せを願っているのだけど、熱い気持ちというものがあまり感じられない人物。

そこなのかなあ~?アンの不満は。

『幸せな家庭のお父さん』の見本をただなぞっているようなピーター。
幸せそうに見えて、飼いたい犬は買えないし、なんとなく子どもたちにも相手にされてない感が感じられるし、実はそんなに幸せじゃないのかもね。

でも、舞台のピーターはすごく可愛らしいの。
妻にごろにゃんと甘える様子とか、オブジェ?!にまたがって、実演(!)するとこなんか、
すごくお茶目です。いっぱい笑いました。
え?!堤さん、そんなことしちゃうの・・・・!と驚いたぐらい(笑)な場面も多々ありました。


さて、ふらふらとピーターは公園へ。
舞台の転換に、おお!と思いました。


さて、第二部『動物園物語』。

今度は大森さん登場。
ジェリーはピーターとは全く違う社会的立場の人間。
劣悪な環境のアパートに一人暮らし。家族にも恵まれず、友達も殆んどいなさそうだ。

公園のベンチに腰掛け、熱心に読書をするピーターになれなれしい感じで、話しかけてくる。
最初は、読書を邪魔され嫌がっていたピーター。

適当に相槌を打ちながらやり過ごそうとするが、だんだん自分の家庭や仕事のことを話してしまう。
ジェリーの話はだんだんと暴力的な激しさを増していくのだった。

ジェリーの大森さん、とても魅力的でした。
横暴なだけでなく、可愛らしさもあるジェリー。
武市先生とはまったく違う、現代っぽい若者です。

えんえんとされる犬の話。
犬の話が、だんだんピーターの妻に重なって聞こえてきて。

そこで、ピーターの激情のスイッチが入っちゃうのかな?
妻と同じような言葉をまた投げつけられて。

普段は自分の感情を意識しないで押し殺してるのかも知れません。
それが素のままの気持ちで生きているジェリーの話に引き込まれるところなのかな?

でも、自分の気持ちに正直に行動して、結局最後は「どうしよう・・・・!?」になっちゃう。
その後、ピーターはどうなったのだろう。そして、アンは・・・?


激昂して犯罪が引き起こされてしまうっていうところは、思いっきり現代っぽいなあと思うし、
なんか不幸せ感を伴ってすっきりしないで終わるところは、現代の抱える闇を観たような気になります。

そういえば、映画の『パレード』もそう言う感じだった。

ラストは、意図的でなかったにしても、ジェリーは人生に失望し、
自分の人生をを終わらせたがっていたのかも知れないなとも思います。
「ありがとう。」って、お礼を言っていたものね。

二幕の中で、何度か出てくる『動物』という言葉。

一幕目では、『動物になって!』という妻からのリクエスト。
二幕目では、『あんた、植物だよ。』とジェリーの挑発の言葉。『植物じゃないよ、動物だよ。』とジェリーからピーターへの言葉。
タイトルやジェリーが言ってきたという『動物園』。

『動物』って、気持ちのままに生きるっていうことの比喩なのかなあ。
じゃあ、『動物園』は? 人間の生きる社会? それとも、ただのジェリーの言ってきた場所の名前?

・・・と、こうして感想を書いていても、疑問が尽きないのでした。
作者は何を意図しているのか・・・って、すごく知りたくなるけど、
「色々考えなさいよっ!!」って書いてる戯曲って言うのもありなのかしらね。
だからこそ、色々な解釈ができて、繰り返し上演されているのかもね。


な~んて。
少々難しい舞台でした。

でも途中、結構笑えるます(笑)なにに笑うかは、あえて書きませんが。
客席からたくさん笑いが起こってました。こちらももう少しこなれたところで、もう一度観たいなあ。行けませんけどね。

ながながと、そしてだらだらとまとまらなく書いた感想になってしまいました。
上手にまとめられなかったです。
だって、理解が不十分なんですもの。

でも、こういう舞台もいいね!と思いました。


カーテンコールは2回。
みなさん、優しい微笑み♪♪
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by kurocham | 2010-06-28 00:37 | 旅行

北海道で2人のkids子育て中。 日々の暮らしや 藤原竜也くんについて♪
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