2009年 10月 06日
『ラッシュライフ』
≪あらすじ≫
泥棒の男、夫を愛人と殺そうとしているカウンセラーの女、偶然に拳銃を手にする失業者と犬、強盗、金で出来ないことはないと思っている画商、教祖とバラバラ殺人・・・と、さまざまな登場人物の、それぞれの物語が交錯する。
まったく異なるようでいて、仙台を舞台に繰り広げられるそれぞれの出来事は、すこしずつ結びつき、最後に一つのパズルが完成するような、だまし絵のような物語。
物語中に、なんどもエッシャー展のポスターが登場します。
階段を上っているはずだったのに、いつか下っている、エッシャーのだまし絵が繰り返し登場して、
読み終わったときに、なるほど、この絵のような物語を書きたかったのか!と納得。
数人の登場人物を中心に、いくつかの物語がそれぞれ進行して、だんだんと共通の箇所が現れ、
最後にちゃんと結びついてしまうのは、感心。
頭いいな~!と思います。単純な感想ですみません(笑)
爽快なほどに結びつくんですもの、ちゃんと。
最後びっくり!が伊坂さん作品の醍醐味ではないかと思いますが、
とっても良くできたお話だな~と思いました。
人生をやり直そうときっぱり決意する佐々岡の物語が爽やかでしたが、
そのほかは救われない感じのエピソードも。
『フィッシュストーリー』のメイキング?か何かのインタビューで、『黒澤』が大森南朋さんのイメージとどなたかが話してらして。
私もそう思ったので、このお話は大森さんに脳内変換して読んでました。
映画化もされるんですね~!
次は『フィッシュストーリー』を読みます♪
by kurocham
| 2009-10-06 22:52
| 本